国際フェアトレード認証

Fairtrade(フェアトレード:公正な貿易)とは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」です。

原料が生産される開発途上国では、①正当な対価が生産者に支払われない、②子どもが学校に行けず働かされる、③必要以上の農薬が使用され環境破壊や健康被害をもたらす等の問題が起きている場合があります。
国際フェアトレード認証は、適正な価格とプレミアム(奨励金)の支払い、長期的な取引、児童労働の禁止、環境に優しい生産等を基準に定め、生産者の生活改善と自立を支援しています。
(フェアトレードプレミアム(奨励金)は、地域をよりよくするために生産者に支払われるお金で、生産者がみんなで話し合って使い道を決めます。例えば、学校や井戸を建てるために使われます。 )

フェアトレードの歴史は、1988年、フェアトレード基準を設定しラベルを製品に貼付する仕組みが、世界で初めてオランダで始まりました。1997年、当時各国それぞれに展開されていたラベル推進組織を束ねるアンブレラ組織として、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が設立されました。現在では世界30か国のフェアトレード推進組織や、中南米・アフリカ・アジアの各生産者ネットワーク組織が、国際フェアトレード機構に参加しています。(※2018年現在)

国際フェアトレード認証の対象産品は、コーヒー、カカオ、コットン、紅茶、バナナ、花、スポーツボールなど多岐に渡ります。
私たち消費者は、コーヒーやバナナ、チョコレートなど、 フェアトレード製品を購入することで、生産者の生活を支えられる取り組みで、貧困課題の解決策のひとつとして、世界中で広がるムーブメントになっています。

フェアトレードである製品であるかを判断するためにフェアトレードマーク(国際フェアトレード認証ラベル)があります。
これは原料が原産国で生産されてから、輸出入・製造を経て完成品となるまでのそれぞれの過程で、国際フェアトレード基準が守られた製品にだけ貼ることが認められています。

レインフォレスト・アライアンス認証

レインフォレスト・アライアンス(Rainforest Alliance)とは、ビジネス、農業、そして森林が交差する場所で活動する国際的な非営利団体です。責任あるビジネスを新しい常識とすることで、人と自然にとってより良い未来を創ることを目指している団体です。

レインフォレスト・アライアンス認証は、森林の保全、気候変動の悪影響など環境悪化からの地球環境保護や、生産者や農園労働者の権利や生活水準の向上など、包括的な持続可能な農業のための認証制度になります。

レインフォレスト・アライアンス認証農園から供給された原料を使用した製品には、レインフォレスト・アライアンス認証マークを使用することができます。

認証マークの「カエル」を主役としていますが、カエルは生物指標と呼ばれており、健全な生息個体数が健全な環境を示します。自然生態系のバランスがとれていて豊かであることのしるしであり持続可能性の象徴でもあるため、カエルがマスコットとなっています。

このカエルのマークのついた商品を買うことによって生産者支援や環境保全に貢献することになります。その商品は多岐にわたり、コーヒー、バナナ、チョコレート、紅茶、花などがあります。

レインフォレスト・アライアンス認証の必要性

昨今、世界の自然環境は悪化しており持続可能性が危惧されています。
世界全体の人為的活動による温室効果ガスの総排出量のうち、農業や林業等の土地利用による温室効果ガスの排出量は約24%に相当します。
主な発生源は土地活用による森林伐採、農地用の土壌開拓、家畜を飼育する過程(肥料生産、ふん尿処理、運搬など)です。余談ですが、豚の精肉1キロ当たりの排出量はCO2換算で約7.8キロといわれています。
地球環境保護や、フェアトレードと同様に生産者の生活向上を目指し、より持続可能なサイクルをつくるため、レインフォレスト・アライアンス認証が必要とされています。