ひろたのエシカルマルシェ THINKの源流 「めぐみ廣田の大田植え」

廣田神社さんでは「めぐみ廣田の大田植え」という行事を、毎年5月に執り行われています。この行事は、田植えの無事と豊作を祈願し、祭祀にお供えする稲を作る田んぼ(御饌田)にお田植えを行います。

兵庫県で唯一、500年以上の歴史を有する御田植行事として昭和36年に一度は途絶えましたが平成元年に再興。それからも阪神淡路大震災やコロナ禍で中止になるなど、紆余曲折がありながらも現代に脈々と受け継がれている歴史的にも価値ある行事です。

(めぐみ廣田の大田植え 行事の内容)
御饌田(田圃)の大田主である作丁長(サクテイチョウ)を始め、豊穣の使いである物忌童女(モノイミドウジョ)、田植えの責任者である田長(タオサ)、物忌童女の介添え役の立人(タチド)、早乙女たちと共に田植えをする田人(タビト)、そして早乙女(サオトメ)、田童(タワラベ)たちは揃って廣田神社での本殿祭(10時斎行)に参列し、田植えの無事と豊作を祈願します。御神前にお供えした新しい早苗と田圃を清める御神水を宮司より受け取り、太鼓の音と共に行列を組んでやってきます。
早乙女は地元の女子中学生、田童は地元の男子小学生、巫女姿の物忌童女は地元の女子小学生が扮して、泥に足を取られながらも、広さ約200㎡の水田で、慣れない水稲の手植えに挑戦します。

引用元:廣田神社 めぐみ廣田の大田植え

「めぐみ廣田の大田植え」の意義

廣田神社さんではこの行事を通じて、「自然の恵みの有難さ」「食べ物に対する感謝」を訴求されています。

普段は見ることもない稲作りを、児童生徒が自ら体験し、自分や仲間たちの植えた苗の生育に関心を馳せ、1年を通じた栽培の苦労を知ることにより、自分たちが毎日食べているものの全てが、一朝一夕に作られ食卓に並んでいるのではないことを知る。また、食べ物が太陽の光や水の流れによって育まれていることを知り、自然の恵みのありがたさを感じる。そして食べ物に対する感謝の心を取り戻すきっかけとなれば、と願っております。

引用元:廣田神社 めぐみ廣田の大田植え

現代社会が抱える問題

自然環境への負担を二の次に便利で豊かな生活を求めた末に、食品ロスの問題や海洋プラスチック問題など、世界は様々な問題を抱えています。
日本国内で食べられるのに廃棄されている食品量は、年間600万トンあるとされています。
食品ロス問題の詳細はこちらの記事をお読みください。

世界が抱える多様な問題に対し、サスティナブルな世界を未来に受け継ぐため、国連加盟国に義務付けられた国際目標「SDGs」が2015年9月に国連サミットで採択されました。
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

神道の思想

日本には古来より神道を通じ、山の神のような自然界や自然現象を司る神々、商売や学問の神々、縁結びなど人間関係の神、他にも台所やトイレなど、森羅万象に神が宿るという「八百万神(やおよろずのかみ)」という思想があります。万物を神聖なものとして敬い、大切にしてきた神道の思想は、SDGsの考えにも共通し、まさに現代に求められる考え方ではないでしょうか。

ひろたのエシカルマルシェ THINKの意義や目的

ひろたのエシカルマルシェ THINKは、めぐみ廣田の大田植えや神道の考えのもと、イベントテーマである「ETHICAL(エシカル)=人や地球環境、社会、地域におもいやりのある考え方や行動」としています。
イベント当日には、革製品・グリーン・アクセサリー・焼き菓子など個性あふれるお店が出店します。

そして、
・フェアトレード商品(フェアトレード=公正取引。発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す活動)
・ゴミを再生させたアクセサリーやワークショップ
・大量生産大量消費にない、1つ1つ丈夫に丁寧につくられた雑貨
・オーガニックやグルテンフリーを考慮したお菓子やドリンク
など、様々な取り組みをされているお店さんです。

ひろたのエシカルマルシェ THINKはイベントを通して、廣田神社さん、来場者や出店者の皆さんと一緒になり、現代社会が抱える問題を考える空間を醸成させていきます。